2003年2月25日(火) 神秘化の誘惑
世界中で噂のマイケルジャクソンのドキュメンタリーを
予約録画のビデオで見た。特に思い入れがあるわけではないが、
なんかこう見たいという気持ちにさせられた。
日本テレビがさらに編集を加えていたようだが、つまり
取材する側はあくまで一般人の視点で、「やっぱあんた変」ということを
言いたくてたまらないという構図が見え見え。たしかにかなり奇特な人物なのは
事実であろう。「顔」と「扶養中の子供の出自」と「児童虐待」が
疑惑3点セットだああ、ってことらしいが、「顔」なんてそんなもん
見りゃあわかるじゃんってなもんで、べつにそれはどうでも良かった。
「子供の出自」もまたどうでもよし。胆は「児童虐待疑惑」だろう。
で、結局本人は「やってないっす」と言って終わりである。
取材する側が最も知りたかったと表面上言ってたことに対する結果が
これである。ある意味失敗なのかもしれないが、視聴者はそれより
「ネバーランド」が見たかったわけで、あと日頃の奇行とか見れれば楽しい
ってことで、その意味においてはある程度の成功だったのではないか。
汽車が蒸気噴いて走ってたし。動物もいたし。浪費現場にも立ち会ったし。
一般視聴者的にはどうでもいいような、「曲はどうつくるの?」みたいな
質問の受け答えは「書かない」「天から降ってくる」というような答えだった。
このへんは、ふーんと思った。あ、おれも一緒、それだけは。みたいな。
あとは、児童虐待疑惑の受け答えのなかで、自分の「子供好き」をアピールした
あと、「もしこの世から子供という存在が無くなったらバルコニーから
身を投げる」と言ってたんだが、ここはうそ臭さが漂いまくる番組中、
最もリアルな感じがした一場面だったような気がする。
ま、とにかく本人はピーターパンだってゆってるわけだから、
そこをあえて「44歳の男」と無理やり見立てなくてもいいんじゃないか、
と思った。まだまだ野望もおありのようだし、見届けてあげよう。
見たところ年端もいかぬ少年を力づくで無理やりどうこうした、という
感じにはとても見えなかったし。ま自分はそういった趣味はないが、
特に迷惑をこうむってないし、別にいいんじゃないの、といったところだ。