2003年3月3日(月) 営業は「希望と絶望の繰り返し」

 

処世訓を述べることが好きな上司がいて、 
毎回毎回聞いていると、生まれつきダルな性格のおれですら 
「ああこんな自分で申し訳ない。もすこし立派な人間にならくては」 
などという気持ちがナノの単位でも芽生えてしまうことが、あるのが 
恐い。はいじゃあついでに10円ちょうだい、っていわれれば、 
ついついふらふらと払ってしまうかもしれないし、そのうちそれが、 
万の単位になり、10万になり、しまいには身ぐるみはがされコースだ。 
口が達者ってのは、大量破壊兵器に勝るとも劣らない武器だな。 
さて、別に揶揄して言うわけではないが、口が達者なうえに、文筆の世界でも 
名をはせるジャズミュージシャンとしてつとに有名なのが 
山下洋輔だ。なんかのときに、ピアノのパフォーマンスについて、 
「希望と絶望の繰り返し」と言ってた。なるほどなるほど、と思い、 
しかし2秒後には(山下調)「それなんにでもあてはまるじゃん」と思った。 
なわけであてはめてみる。パチンコ屋の営業にだ。 
おれのところは中途半端な規模の店なので、まさに振幅の激しさといったら、 
並大抵ではない。今泣いたカラスがもう笑った、みたいな、あるいはその逆、 
みたいな、そんなことの繰り返しだ。救いなのは、おれがその1軒だけの店の 
所有者ではない、ってことぐらいだな。ま元来1軒だけの店ではないのだが、 
守秘義務の多い業界なので、詳細は省きまくる。 
昨日の「スロットオール1でも赤字あり得る」の件だが、これは 
細かく言うと、「中途半端な台数と中途半端な稼働なら」という 
注釈をいれるべきだったかもしれない。「大規模かつ高稼働」であれば、 
「オール1」でほぼ磐石であろう。残念ながら自分のところはその手合いでは 
なかったのだった。小規模、設備の陳腐化日々進行中、商圏狭い、 
台間も狭い、などの悪条件が重なりまくっている。なので策を講じて、 
稼働増を試み、収益の安定化を図るわけだが、策がはまって、 
稼働もあがったし、儲かりもするじゃん、と思ったら、1週間後には、 
逆のことで慟哭してたりもする。超わかりやすく説明するとですね、 
抱える台数が少ないうえに稼働もしょぼいと、一部の台の予定外の放出で、 
「とりかえしのつかない」事態になってしまう、ということです。 
サミー系のAT機とミリオンゴッドなどの機種が特にやばいわけですよ。 
こやつらは設定1でも3万枚とかへたすりゃ4万枚とか出たりしますからね。 
等価交換ですから、60万とか80万ですよ。それがまた複数出てみなさい。 
取り戻すの大変なんすから。しかしそれを恐れるあまりに、 
「専守防衛ハリネズミ麻雀」に徹してしまうと、お客が飛びます。 
つうか見透かされます。あっという間に。 
したがってこのへんの押し引きのバランスが大変むつかしいわけですね。 
まさに正解なし、マニュアルなし、の北斗の拳の住む世界ですね。 
そこへもってきて、ゴトとか、理不尽な行政とか、職場内の人間関係とか、 
いろんなものがからんできますので、枕を高くして寝られる日は、 
リタイヤしない限りあり得ないって気がしますね。 
ま、ただ冒頭の「処世訓好き」な上司が言ってました、 
「自分だけが大変とゆめゆめ思うな」と。 
おっしゃるとおり、としか言いようがないので、 
ますますげんなりしたりしてね。 

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